JALのBoeing747-400

「週刊 飛行機ダイスキ!」で始まった”JAL 応援フェア”
あの航空サウンドの第一人者である武田一男さんが、FM東京で放送されていた「JET STREAM」の制作部長兼チーフ・ディレクターだったことも驚きましたが、その誕生秘話が語られていて、その内容に大変感動しました。
会社人・サラリーマンではなく、”プロフェッショナル”というものがどんなものなのかをあらためて教えてくれる内容でした。
JALの「JET STREAM」は私が中学・高校に通っていた頃、勉強の傍ら必ず聴いていた番組です。あの、城達也さんの「ジェット ストリーーーーム」というタイトルコールと、淡々と語られる”言葉”がとても好きで、当時JALへの就職を夢見ていた私はその思いをどんどん膨らませていったものです。
本日はそのJET STREAMの音楽がもっとも良く似合った飛行機、JALのBoeing747のTake OffとLandingの写真です。
まずは成田空港のR/W34Lを離陸するBoeing747-400(JA8074)です。
春の太陽に温められ、陽炎の立ち昇るR/Wを疾駆し始めたBoeing747-400。
パイロットの緊張が伝わってきます。コーパイロットのスピードコールの声がコックピットの中で響き、離陸の時”ローテーション”の声を待ちます。
JAL Boeing747-400 1
大きな翼をしならせて離陸したBoeing747。
日本を離れ遠く海外の国に向かう飛行機。
多くの人の期待や夢、希望なんかを載せてぐんぐんと上昇します。
JAL Boeing747-400 2
「Gear UP!」
キャプテンの声に反応し、コーパイロットがコックピットパネルの中央やや右側にある車輪の形をしたギア・レバーを引き上げます。
ギア格納庫のドアが開き、ギアがゆっくりと上がっていきます。
客室ではそれまでギアによって乱されていた気流の”ゴー”っという音と共に、ギア格納の作動音が響きますが、それらの音がなくなった瞬間、急に静かなエンジンの音のみになり、「いよいよ長いフライトの始まりだ」という空気に包まれます。
JAL Boeing747-400 3
「Japan Air xxx, Contact Departure」というTowerからの指示で、ATCをDeparture Controlに切り替えます。
「Tokyo Departure Japan Air xxx,Passing xxxx ft」
「Japan Air xxx,Radar Contact」
・・・・
JAL Boeing747-400 4
次に、ランウェイ・チェンジをした成田空港のR/W16Lへアプローチし、ランディングするBoeing747-400(JA8076)です。
何時間前だろうか、遠い海外のとある空港で日本を目指す人々を乗せた飛行機がいよいよフライトの完了に向けてゆっくりとアプローチしてきます。
JAL Boeing747-400 5
フラップを降ろし、車輪を降ろし、燃料を消費して軽くなった機体。
エンジンもアイドル近くまで絞られ音も静か。
前方に伸びるまっすぐな滑走路とその手前のアプローチライトを目指して、徐々に空気の階段を降りてくる飛行機。
JAL Boeing747-400 6
「Approaching minimum」
飛行機は着陸決心高度に向けて高度を下げていきます。
「Minimum!」
ここで安全な着陸の為の条件(視程等)がクリアされていなければゴー・アラウンドです。
「Landing!」
キャプテンが着陸を決心し、アプローチは継続されます。
高度は既に60mほどまで降下してます。
JAL Boeing747-400 7
スレッシュホールド(滑走路の末端ライン)を超え、接地帯が目の前に。
エンジンをアイドルまで絞り、フレア(機首起こし)のために操縦桿を手前に引きます。
それまでの降下率がフレアによって増えた揚力により抑えられ、それでいて飛行機の重量がきちんと車輪に伝わる制御された降下率で飛行機は接地します。
JAL Boeing747-400 8
遠い地平線が消えて、
深々とした夜の闇に心を休めるとき、
はるか雲海の上を音も無く流れ去る気流は
たゆみない宇宙の営みを告げています。
満点の星をいただく果てしない光の海を
豊かに流れ行く風に心を開けば
きらめく星座の物語りも聞こえてくる
夜のしじまの何と饒舌なことでしょうか。
光と影の境に消えていったはるかな地平線もまぶたに浮かんでまいります。
これからのひと時、あなたにお贈りする音楽の定期便、
「Jet Stream」
夜間飛行のお供をいたしますパイロットは私、城達也です。
この「Jet Stream」の最初にゆったりとした音楽とともに語られるセリフは暗記してしまったものです。
深夜放送だったので、窓の外はもう暗い。そんな時このナレーションを聴くとつい、窓の外に目をやり、きらめく星座の物語を探してみたくなりました。
「週刊 飛行機ダイスキ!」では、そんな”Jet Stream”の世界にまた出会うことが出来ます。しかもすばらしい映像とともに!
是非、ご覧ください!