武田一男さんに感謝を寄せて

大変残念なことをお伝えしなければなりません。
武田一男さんが5月14日に他界されました。
数々の”コックピット”シリーズをはじめ、「機長席」や「ラスト・フライト」などの書籍を出版され、
最近ではiPhoneアプリで「機長席」や「続・機長席」を発売され、私たち航空ファンを楽しませてくれました。
私が最初に武田一男さんに出会ったのは中学生の頃、「THE JAL COCKPIT INTERNATIONAL FLIGHT」というLPでした。
JALの412便のチューリッヒからコペンハーゲンまでのジャンボのコックピットの様子を収録したものです。
何度も何度も繰り返し聞いて、”パイロットになろう”と大空への夢を見ていた時期でした。
その後、氏の作品は書籍・CD・iTunesなど全て購入し、楽しませてもらいました。
そして数年前。
「週刊 飛行機ダイスキ」をきっかけに直接お会いし、一緒に作品を作る機会を得ることができました。
「JET MUSIC」・「THE CONTRAIL」という武田さんが懇意にされている作曲家の宮川昭夫さんの素晴らしい音楽と私の飛行機写真のコラボレーション企画。
そして本日掲載した「Symphony of the Air」。
昨年には「さよならジャンボ」や「さよならDC-10」のCDやDVDを発表しました。
そのCDやDVDには私の写真も数多く掲載していただきました。
いずれも航空ファンばかりではなく、音楽ファンの皆様にも楽しんでいただける企画だったかと思います。
“航空音楽”という新しいジャンルを切り開いたのではないでしょうか。
武田一男さんは音楽も大変お好きな方で、JALのJet Streamを立ち上げた方でもあります。
そんな武田さんと宮川さんと一緒に”音楽と飛行機のコラボレーション”企画を作ることができたのは本当に幸せなことでした。
今も、武田一男プロデュースのある仕事を進めている最中でした。。。
  
そんな武田さんの訃報を最初に聞いたとき。。。頭が真っ白になりました。
数日前に電話で話をしたばかりだったのに。
まだまだやりたいことはたくさんあったことでしょう。
一緒にコックピットシリーズの新バージョンを作りましょう!という話もしていました。
スターフライヤーのA320やシンガポール航空のA380のコックピットシリーズを作ろう!という話もしていました。
「飛行機を楽しむ」ことにこだわり、いつも明るく、時には厳しく、作品を作ってきた武田さん。
本当に無念だったと思います。
可能であれば、武田さんの意志ややり残したことは作曲家の宮川氏や「週刊 飛行機ダイスキ」の竜子さん、桃田素晶さんらと
ともに受け継いでいきたいと考えています。
航空ファンにとっては大切な作品を残してくれた武田一男さん、その思いはしっかりと受け継いでいきたいと思います。
本日はそんな武田さんと「週刊 飛行機ダイスキ」と「Airmanの飛行機写真館」で製作した「Symphony of the Air」を”特別企画”
として再発表させていただきます。
武田さんが大好きだったベートーベンの第9と飛行機の映像で、感謝の意を表しつつ、お見送りしたいと思います。
なお、ご葬儀は家族で行われました。
本日より1週間、「特別企画」として”Symphony ot the Air”を当ブログと
「週刊 飛行機ダイスキ」で掲載させていただきます。
「特別企画」・・・実は、5月14日に急逝された武田一男さんの追悼企画です。
Airman