レトロなルフトのドタバタテイクオフ

昨日はようやく成田空港に行くことができました。早朝の6時のカンタスからではなく、途中、渋滞に巻き込まれながらも9時頃に成田空港の第1ターミナルの展望デッキに到着し、金網の高い方の穴の前のベンチに陣取り、12時半頃までカラフルな海外の航空会社の離陸をおなか一杯堪能してきました。そして、羽田空港に移動!

実は、朝の時点でその日の羽田空港のルフトハンザ、LH716/LH717が昔のルフトハンザの復刻版だということは知っていたのです。朝、首都高速の渋滞に巻き込まれた時点で成田空港をあきらめて、羽田空港でLH716を迎えようかとか、考えていたのですが結局成田空港に行きました。が、昼頃になり、「今、成田空港を出発すればLH717に間に合う」という悪魔のささやきが頭の中で繰り返され、悩み、そして羽田空港に大急ぎで移動したのです。

そして撮影した写真を本日は掲載します。号外にしようかとも思ったのですが、19枚と枚数も多く、しかも書きたいこともたくさんあったので、今朝、じっくりと書くことにしました。

さて、成田空港から移動し、羽田空港の第2ターミナルの展望デッキの北側に到着してみると既に多くのカメラを持った航空ファンでベストポジションは埋まってました。やむなく、いつもの場所とはちょっとずれた有料望遠鏡の脇の隙間にポジション取り。

練習がてら数機の離陸を撮影してカメラのセッティングをし、飛行機写真仲間の方も合流し、楽しくおしゃべりしながら待っていました。

ほぼ定刻通りに国際線ターミナルを離れ、そのレトロなデザインのルフトハンザはRWY34Rから離陸するためにやってきました!

数機の先行機がいたため、Hold short of runway 34Rということで、しばらく滑走路手前で待機。ここからドタバタの始まりです。

まず、JALのサンアークのBoeing767がやってきて、ルフトハンザの左側、C2から滑走路に進入したのですが、なかなか離陸しません。管制官が尋ねると「テールウィンドになったので、離陸性能を計算し直し中」との答え。いったん滑走路から離れます。その間にもRWY34Rにアプローチ中だったJALの飛行機がゴーアラウンド。

あらあら。。。

続いてルフトハンザのLA717便が飛ぶか! と思いきや、なかなか動こうとしません。。。

その様子がこちら。(メラメラでユラユラですみません)NR-68261

そのうち、ANAの飛行機もC2から離陸するということでやってきました。その頃、羽田空港のSurface windは130度から130ノット~150ノットということで、ややテールウィンド(背風)。飛行機の速度で重要なのは対気速度であり、翼を流れる空気の速度が飛行機の性能を決めます。したがって”速度”が特に大切な要因となる離着陸は”風に向かって”行われます。

が、この時は130度からの風ということで、34Rでは右手後方から風を受ける形になります。

写真右側から顔を出したANA機は「自分はこのままテールウィンドで離陸します!」と宣言し、管制官からも了承されました。そしてLH機には管制官から「いったん滑走路に入ってC2から滑走路を出てE誘導路で16Lに迎え」との指示が。

ということで、まずLH機が34Rに進入しました。それがこの写真。NR-68881

そしてC2からタクシーアウトしようとしたのですが、そこにはANA機が。

ん? 身動きが取れなくなった? 僕は航空管制官というゲームならここでゲームオーバー。

RWY05からは他のANA機が悠々と離陸していきました。NR-69001

LH機のパイロットもちょっとイライラしながら(これは私の想像)、自機はどう動けば良いのかを管制官に尋ねます。管制官もどもりながら(これは本当!)、LH機に経路を説明しつつ、ANA機をRWY34Rに入れます。

めったに1つの滑走路に2機の飛行機がいるところは見られないのですが、運良く?!見ることができました。ANA機がテールウィンドでの離陸を決心してRWY34Rにラインナップし、そのANA機が出てきたC2誘導をから滑走路を出ようとするLH機。NR-69021

ドイツのフランクフルトまでの大量の燃料とたくさんのお客さんを乗せた大きなジャンボ機。最新鋭のBoeing747-8iといえどもテールウィンドでの離陸は嫌だったんでしょうね。1機だけRWY16Lへと向かいました。おかげさまで、第2ターミナル展望デッキで待機していた私たちには思わぬ撮影チャンスが!!

それがこちら。NR-69291

まるで、レトロ塗装、復刻版のお披露目行進のようです。じっくりと撮影させていただきました。モデルさんがランウェイを悠然と歩くように、ルフトハンザのBoeing747-8iの復刻版がランウェイではなくタクシーウェイを悠然とタキシングしてきました。

ドアップでもいただきました! ノーズが昔ながらの黒い塗料で塗られてます。昔は飛行機の機首、レドームカバーはみんな黒かったですよね。NR-69331

そして窓の列に沿った紫色のライン(チートライン)。これも昔の飛行機にはどれも見られた定番塗装。このラインから上は白く塗られたり、その航空会社のカラーに塗られていて、このラインより下はむき出しの銀色というデザインが昔は多かったんですよね。今回の復刻版はむき出しのポリッシュドスキンというわけにはいかず、かつてのANAのモヒカン復刻版がそうだったようにライトグレーに塗られています。

本当はこのライトグレーの機体の下半分はポリッシュドスキンでギンギンだったんですよね~NR-69361

エンジンも不思議な色で輝いてます。いぶし銀?艶消しの銀? そしてルフトハンザのロゴマークが描かれています。NR-69481

ほかの飛行機はまだ北風運用で34Rに降りてくる中、一人RWY16Lへと向かいます。NR-69601

RWY34RからRWY16Lへとタキシングしている間は晴れていたのですが、その後、RWY16Lの手前についたLH717はかなり待たされます。なんせ、急に滑走路の変更が決まった羽田空港、到着機が列を作って待っていました。先ほどのゴーアラウンドしたJAL機もいます。

また、同じころ、RWY34L(A滑走路)ではバードストライクがあり、滑走路点検のため、ランウェイクローズ! RWY34Lに着陸しようとしていた飛行機はゴーアラウンドするし、RWY34Lにアプローチしていた飛行機もRWY34Rに振られてきました。

まぁ、飛行機と管制官とのやり取りを聞いていましたが、てんやわんやな感じ。RかLかの確認が頻繁に行われていました。管制官はとにかく「34”Right!”」と答えて、着陸機をRWY34Rに降ろしていました。その間もLH717はRWY16Lの手前にたたずんでおりました。

この時点で時刻は既に15時を過ぎてます。14時5分の定刻近くに国際線ターミナルを離れたのに、まだ離陸していない! しかもエンジンは回しっぱなし(当然ですが)。

しかもRWY34Rには次々と飛行機が降りてくる。RWY34Lも再開して、着陸機を迎えています。

どうなるんだこれは?と思っていたら、待ちくたびれて業を煮やしたLH717のパイロットから離陸のクリアランスの催促が!

なんでも、急な滑走路変更で3km以上も余計にタキシングした上に、RWY16Lの手前で長々と待機、燃料が足りなくなると!

管制官が聞き直すと「あと10分以内に離陸できないと、燃料不足になる!」とのパイロットの声。

RWY34Lにアプローチする飛行機がいるので、離陸後は直ちに左側に旋回するようにとの指示付きでようやく離陸のクリアランスが出て離陸滑走を開始。

もうこの時点では空は曇ってきて、白くなってました。。。NR-69772

東京ゲートブリッジのあたりは晴れているのに、羽田空港の上空には雲が張り出し、日光を遮ってしまいました。ちょっと残念。

しかもこの重たそうなLH717、一向にノーズギアを上げる様子がない。。。!NR-69812

滑走路の中間点を通過!早く加速してください!!と、見守ります。NR-69842

ゆっくりとノーズギアを持ち上げました。良し上がれ?! 早くしないと障害物で撮影できなくなる。。。NR-69872

これがなかなか上がらなかったんです。メインギアが滑走路からしぶしぶ離れようとしています。RWY23への進入灯の列が見え始めた時にローテーションだったのに、もうRWY23が見えちゃいましたよ。NR-69892

ようやくエアボーン。C3のちょっと手前でした。

主翼の上面にはエンジンの内側のフィンから発生したヴェイパーがちょろちょろと流れてます。NR-69902

上昇するレトロなデザインのルフトハンザのBoeing747-8i。

さぁ、この飛行機の右手にはRWY34Lにアプローチする別の飛行機がいます。

管制官の指示通りに左に逃げるように旋回しなくては! 160度の方向に離陸したLH717に与えられていた指示は130度の方向への左旋回でした。NR-69922

上昇が安定し、ギアを格納したところで左旋回開始。

このシーンも珍しいです!NR-70032

いつもよりもかなり早く左旋回し、北の方角へ向かったLH717。この後、新潟の近くで日本海へと進み、ロシア上空を経由してドイツへと飛んでいきます。

お客さんもドアが閉まってから1時間以上も待たされて、大変だったでしょうね。NR-70122

さて、参考までにこれが現在のルフトハンザのデザインです。

伝統を重視するヨーロッパの航空会社の一つですので、それほど大きな変更はなく、黒い鼻が白くなり、窓の列に沿ったラインがなくなっただけといえば、それだけ。NR-95164

ということで、大量の写真と長文で失礼しました。

 

昨日はこのジャンボを含め、たくさんのジャンボを見ることができました。

まずは成田空港でKLMやKE、NCAやPolarのジャンボをたくさん見ました。

そして羽田空港でもこのルフトハンザのジャンボのほか、何と政府専用機の2機も見ることができたんです。

本日4月26日に安倍総理大臣が米国公式訪問するために新千歳から前日入りしたんですね。

本日、お見送りに行くかどうかは考え中。訪米ということは出発は午後でしょうね。。。

駒沢公園で肉フェスもやってます。こちらも興味がある。。。

 

昨日は成田空港と羽田空港のダブルヘッダーというか、空港のはしごでしたし、羽田空港ではルフトハンザの出発にあたってのドタバタでした。おなか一杯というか、また1週間くらいは持つな。。。というくらい飛行機は楽しみました。

今日はゆっくりとしようかな。。。

それにしても、良い天気ですよね!

皆様、良い日曜日を!!

One comment

  • 初めまして、いつも楽しく読ませて頂いてます。
    昨日は自分も2タミでLHを撮ってました。C1にいるLHの手前C2から横入りしたJL機もテイルウィンドで計算し直したりテンヤワンヤでしたね(^_^;)
    メラメラのなかでもシグナスとのコラボも見れて、ファンとしては嬉しいホールド?
    でも、あのまま34Rで上がってればバリ順で撮れたのに、16Lで上がるころには露出無くなったのは残念でしたね…。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください