モンゴルの青い馬
MIATモンゴル航空のBoeing737-800。
14時に成田空港について、15時半には出発してしまう飛行機で、今まで離陸シーンを見ることはほとんどありませんでした。
今回は着陸も、離陸もちゃんと撮影できましたので、ご覧いただきたいと思います。
モンゴルといえば思い出すのが”馬頭琴”という楽器。
「スーホーの白い馬」というお話をご存知でしょうか?
スーホーという貧しい少年が白い馬を育て、領主が娘の結婚相手を探す競馬大会で優勝するが、結婚ばかりか白い馬まで取り上げられてしまう。
白い馬はその後領主のところから逃げ出すが、その際に大けがを負ってしまい、とうとう死んでしまう。
スーホーはその後、夢に現れた白い馬から自分を使って楽器を作るように言われ、そうしてできたのがモンゴルの伝統楽器である馬頭琴である。
という話です。
竿の先端の弦をまくところが馬の頭の形をしています。
そして、このMIATモンゴル航空の飛行機を見た時に真っ先に思い浮かべたのも馬頭琴です。
垂直尾翼にも胴体前部にもモンゴルを駆ける馬の姿(馬の首から上)が描かれています。
真っ青な空が広がるモンゴルの大平原を駆け巡る馬の姿が目に浮かびますよね。
国の花と同じように、国の動物というものがあるとしたら、モンゴルは間違いなく”馬”でしょうね。
いよいよ離陸です。
RWY16R端で離陸のためにエンジンのパワーがあげられると、飛行機の後方には雨水が吹き飛ばされ、白く舞い上がります。
離陸の力強さが目に見える瞬間。
雨天の時には、これが見えるからイイですね!
ノーズギア、メインギアが滑走路面に残っている雨水を蹴散らしながら疾走。
モンゴルの馬が疾駆しているようにも見えます。。。
そしてローテーション!
ウランバートルに向かうのでしょうか、モンゴルの青い馬と黄色い馬が勢いを増しながら滑走路からジャンプしようとしています。
なかなかエアボーンしない。。。
機首を持ち上げられ下向きになったジェット噴射を受けて水しぶきも一層濃くなります。
騎手が手綱を引いて懸命に馬を空に飛びあがらせようとしているかのように見えますね。
浮いた!
青い馬は全部で3頭、両脇に小さな馬を従えて、中央の青い馬がいななきながら空を目指します。
ちゃんと、ウィングレットの外側にも内側にも垂直尾翼と同じデザインが施されているんですね。
新デザインのMIATモンゴル航空のテイクオフを撮影したのは初めてです。
このデザインと離陸というシーン、とってもマッチしていてイイ感じです。
この飛行機に乗って、モンゴルの大平原を馬に乗って駆け巡ってみたい。。。。
このEI-CXVはMIATモンゴル航空が保有する2機のBoeing737-800のうちの1機。
MIATモンゴル航空はBoeing767-3機、Boeing787-2機、Airbus A310-1機の計6機で運営されている小さな航空会社です。
それでもモンゴルを代表する、航空会社として頑張ってますね。
おはようございます。
降雨量の少ない国から来ていますから水しぶきをあげての離陸風景は貴重ですね!
馬頭琴、習いましたね~覚えてます。今でも草原の風景と重なり、泣けます。
Airmanさんの文章を読んでものすごくモンゴルに行きたくなりました。ちょっと前までAntonovやらTupolevとかが国内線の未舗装空港に飛んでいる、というイメージだったのですが随分変わったんですね。A310も退役したようです。
成田シリーズ、毎日楽しみにしています!