空港での飛行機の楽しみ方
空港の展望デッキでは滑走路を離着陸する飛行機を見ることも楽しいですが、
ちょっと違った楽しみ方もあると思います。
せっかく、飛行機を間近に見ることができるのですから、その細部まで観察してみるのもまたひとつの楽しみ方だと思います。
遠くから見るとツルンとした飛行機も近くで見ると結構、いろんなモノが胴体にくっついていますし、翼やギア(車輪)は複雑なメカニズムで出来ています。
まずはBoeing747-400Dの全景です。
コックピットの窓のアップ。
ワイパーがちゃんとついています。映画「ハッピーフライト」でもファイナルアプローチ中に使ってましたよね。
飛行機の胴体上部には各種のアンテナが中心線に沿って付けられています。
VHF通信送受信用アンテナやSATCOMローゲイン通信送受信用アンテナ、ATCトランスポンダーアンテナやTCAS送受信用アンテナ、GPS受信アンテナなど。
そして赤いパトランプのような衝突防止灯(アンチ・コリジョン・ライト:通称「アンコリ」?)。
この黒いのは、GPS受信アンテナ?
VHF通信送受信用アンテナは上空にいる時には地上の局と通信する為、胴体下面にもついています。
が、この黒いアンテナは胴体上部にしかついていませんので、きっと衛星と通信するからなんでしょうね。。。
これも映画「ハッピーフライト」で一躍有名になった"ピトー管"です。
機種部分の左右に2本づつついています。
飛行機の対気速度を計測する重要なものです。
そのほか、AOAセンサー(迎え角の検出器)、静圧孔などがあります。
ノーズギア。
ピンクのカバンはコックピットと連絡用の無線インターフォン端末が入っています。
ノーズギアにあるジャックにこのカバンから伸びる黒いコードを差込み、このカバンの中の端末が親機になって、地上スタッフが持つ子機でコックピットと無線通話することが出いるようになります。
トラロープみたいなケーブルは地上からの電源供給ケーブルです。
ライトはタキシングライトで、地上走行中・地上滑走中に前方を照らします。
主翼の付け根付近にはランディングライトがあります。
また、主脚も主翼の付け根からはえています。
ジャンボの場合は主脚は4本ありますので、全てを主翼につけるわけにはいかず、中央の2本は胴体下面についてます。
ANAのBoeing747-400Dにはジェネラル・エレクトリック製のCF6-80C2B1Fエンジン4基が左右の主翼に2基づつ付けられています。
プッシュバックを終え、タキシングを開始する前にフラップを離陸位置にセットします。
ジャンボのスラットは内側のエンジンを境に胴体側と翼端側で形状が異なってます。
胴体側はクルーガーフラップで、翼端側は可変キャンバーフラップとなっています。
翼端には左右を識別する翼端灯がついています。
左が赤で右が緑になっていて、夜間でもその左右の違いで飛行機の進行方向が分かります。
昔、私は「左翼が赤」と覚えました。。。
また、緊急事態時等に燃料を放出する為のノズルや機体の静電気を放出する装置などがついてます。
主翼後縁には3重隙間フラップ(トリプル・スロッテッド・フラップ)と補助翼(エルロン)がついています。
着陸時にはフラップは目一杯おろされますが、離陸時には5度から15度くらいの角度までしか降ろされません。
フラップは高揚力装置という名のとおり、揚力を増やす効果がありますが、同時に抗力も増やすんです。加速し、速度を得る事が重要な離陸・上昇ではフラップを出しすぎるとその抗力が障害になるんですね。
飛行機のおしりの先っぽには丸い穴が開いてます。
ジャンボの第5のエンジン、補助動力装置(APU)の排気口です。
最近は地上から電源供給を受ける為、このAPUを動作させるのは出発の直前のようです。
APUは機内の電源供給やエンジン始動用の圧搾空気の供給の為のエンジンです。
このように飛行機の細部までじっくり見てみるのも楽しいのではないでしょうか。
本日はジャンボでしたが、Boeing777やBoeing767など他の飛行機でも基本的な構造や装備は同じです。
違いを発見した時に、それを調べたり、見分け方のポイントに使ったりするのがまた楽しいんですよね。。。
追伸:もし不正確な部分や間違った部分があったら、どうかご指摘ください!
また、コメント等での補足説明も大歓迎です!!
よろしくお願いいたします。