昨日、また日本の空からジャンボ(Boeing747-400)が1機、姿を消しました。
オランダのアムステルダム・スキポール空港と成田空港を結んでいたKLM861便/KLM862便で使用されていたBoeing747-400が昨日のフライトを最後に、Boeing777に変更されます。
昨日のKLMのBoeing747-400のラストフライトを見ようと、成田空港には大勢の航空ファンがいました。
私も午前8時前に成田空港の第1ターミナルの展望デッキに出かけたのですが、フェンスの撮影用の”穴”を確保するのが精いっぱいでした。
撮影した写真は全部で284枚(KLMのBoeing747-400だけで)。今日はその中から選びに選んで36枚の写真を掲載します。
当ブログ開設以来、一回の投稿で36枚の写真はおそらく新記録?!
ということで、コメントは少な目にします。
そして最後の数枚は是非、連続で見ていただきたいため、途中にコメントを挟みません。
それでは、ご覧ください。
まずはKLM861がオランダのスキポール空港から到着したところから。定刻は8時20分ですが、昨日は8時23分の到着でした。スキポール空港からの出発が定刻の14時40分を13分遅れて14時53分でしたが、10分、取り返しての到着でした。10時間29分のフライトでした。
展望デッキから、タッチダウンの瞬間は、かなり遠くて、メラメラでしたが、最後だからOK?!
ノーズギアが設置した瞬間!
スラストリバーサーのゴォ~という音とともに減速。
目の前にやってきました。
もう、このKLMブルーのBoeing747-400を成田空港で出迎えることはないんですね・・・・。
この日のBoeing747-400はPH-BFEで「City of Melbourne」(メルボルン市)号でした。
滑走路から離れ誘導路に入ります。
昨日は雲が多く、しかも雲の流れが速く、晴れたり曇ったり。しかも一つ一つの雲の大きさが小さいので、着陸地点は日向で、その後日陰に入り、また日向・・・・という状況。撮影が非常に難しい状況でした。
こちらは日陰。。。
写真の奥の方、日向になってますよね。そして今ジャンボがいるところは日陰。こんな感じでした。
ジャンボは誘導路をUターンするように曲がり、第1ターミナルの方へやってきました。
ここで左に曲がり、第1ターミナルの14番ゲートに向かいます。
この時、管制官から「KLMのBoeing747-400のラストフライトですよね?」と確認が。
パイロット側からは「その通り!」との答えがありました。
でもって・・・
何か管制官側からの会話が続くかと思いきや、確認しただけでした。えっ?!
誘導路からランプエリアに入ってきたとき、日向になりました。KLMのBoeing747-400の機首部分が明るい太陽に照らされて、KLMブルーが鮮やかに!!
そして約2時間の日本滞在後、10時39分(定刻は10時30分)に14番ゲートを離れ、滑走路(RWY34L)へと向かうためにランプエリアを進んできました。
移動中のNCAのBoeing747-400とツーショット!
ランプエリアとタクシーウェイの境目、”ゲートウェイ”を通過するKLMのBoeing747-400。
大好きな角度です。
昨日は満席だったそうです。このBoeing747-400は1階後方部が貨物室になっている”Boeing747-400コンビ”ですので、満席なら約280名の乗客が乗っていたことになります。
RWY34Lと平行にはしるタクシーウェイを進んでいきます。
機首の右側には「City of Melbourne」と書いてありましたが、こちら側は「Melbourne」だけなんですね。
小さいですが、キャプテンの姿も見えます。
この日のキャプテンはオットー・ファン ブルッヘン氏で、アムステルダム-成田の直行便初フライトで航空機関士(FE:Flight Engineer)を務めた方らしいです。1987年から29年。今度はキャプテンとして最後のフライトの操縦桿を握ることになるなんて、KLMも粋な計らいをしますね!
大きなKLMのロゴが描かれた機首部分と2つのKLMのロゴ入りエンジン、そしてロゴ入りのウィングレット。全部で4つのKLMのロゴ。
ゆっくりと、堂々とした様子で私たちの目の前を通過していきました。
昨日は撮影場所に非常に悩みました。着陸は「ひこうきの丘」で撮影し、それから展望デッキに移動だと、すでにフェンスの撮影用の穴は無くなっているだろうから離陸は「さくらの山」にしようか? それともアプローチやランディングの瞬間の撮影はあきらめて最初から第1ターミナルの展望デッキにするか。。。。
でも、この目の前を通る大きなKLMのBoeing747-400を見たくて、最初から第1ターミナルの展望デッキにきました。
正解!!
Boeing社の最新鋭のBoeing787と生産が終了し、今後退役が進むBoeing747。
さぁ、ここからが離陸シーンです。
離陸滑走を開始する前、KLMのパイロットから素敵なリクエストが管制官に投げかけられました。
離陸後、500ft(約150m)上昇後に翼をロール(左右に振る)する機動(マニューバ)を行っても良いか?と。
でも昨日の管制官、最初のそのリクエストを理解できなかったのか、しばらく沈黙が続き、その後、リクエストの内容を聞き返していました。
パイロット側はもう1回、リクエストを送信してきましたが、それもしばらくだんまり・・・・でもって「ラジャー」の一言。
えっ?!それだけ?!
ちょっと昨日の管制官の対応にはがっかりでした。
そんなやり取りの後、10時47分、KLMのBoeing747-400は成田空港での最後の離陸滑走を開始しました。
太陽も高くなり気温も上昇、メラメラの向こう側ですが、これもまた最後!
グングンと加速します。満席と聞いていたので重たいだろう、離陸滑走は長いだろうと思いながらシャッターを押し続けました。
パトカーが滑走路の脇からこのKLMのBoeing747-400の離陸を見ていました。
いいなぁ、あんな近くから見ることができて!!
「NARITA」の前でローテーション!!
狙っていたのですが、見事にはまりました!! この時点で感動!!
エアボーンの瞬間です!!
翼を大きくしならせてKLMのBoeing747-400は日本の大地を離れました。
その姿勢はやっぱりジャンボらしい!!
自分を翼の延長線上に置く、この角度。
KLMのジャンボではこれが最後なんですねぇ。
グングンと上昇していきます。
成田空港を取り囲む森と空の境目を通り過ぎます。
そして空へ!
この写真を撮影後、急いでフェンスの撮影穴から離れ、上昇するジャンボが見えるデッキ後方へ移動!!
ATC(飛行機と管制官の通信)を聴いていた人はこの後何が行われるのか知っているので、みんな同じ行動を!
高度500ft通過後、ゆっくりと翼を振り始めました。
最初は右に。
その後、4回、翼を左右に振ってKLMのBoeing747-400からの日本へのお別れの挨拶が続きました。
感動です!!
ココからはその4回のウィング・ロールを連続でご覧ください。
スクロールホイール付きのマウスをお持ちの方、スクロールしてみていただくと動画に見える?!
翼を振りながらも高度を上げ、成田空港から300km/h以上の速さで遠ざかっているのでウィング・ロールの途中からはかなりトリミングし、画質も悪いですが、KLMジャンボのこんな素敵な上昇、2度とお目にかかれません!
本当に感動しました。
この後、10時間37分のフライトを経て、現地時間の14時36分にスキポール空港に到着したようです。
今日からはKLM861/KLM862の機材がBoeing777に変更されています。
飛行時間も若干伸びているんですね。
KLM861(スキポール⇒成田)が10時間29分が10時間35分に、KLM862(成田⇒スキポール)が10時間37分が11時間20分に。
まぁ、上空の気流・偏西風の速さにもよるのでしょうけれども。
ちなみに、今朝のKLM861便、7時50分現在、日本海を横断中です。機材はPH-BVNのBoeing777-300/ERです。。。
KLMのBoeing747-400、さようなら! 今まで楽しませてくれてありがとうございました!
ということで、本当は昨日中に号外を出したかったのですが、撮影枚数があまりにも多く、選別と現像に時間がかかり、今朝の通常の投稿になってしまいました。
次は10月1日の羽田空港からのキャセイのBoeing747-400のラストフライトか。。。
それでは皆様、長くなりましたが、今日はこの辺で。
良い1日を!
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